びーすけ工房でひとやすみ

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韓国最高裁日本の戦時徴用賠償命令

 混迷すすむ世界情勢を面白がるような厄介事がまた増えました。
 
 詳細はいろいろありますが、要するに戦争中に日本の工場で働かされた韓国人4人が、日本の企業に対し個人賠償請求をし、これを韓国最高裁が認め、関係企業に対し一人あたり一千万円の支払いを命じました。これは大統領から任命された裁判官の間違った忖度であろうかと思います。
 
 これから、、、世論も巻き込みながら両国政府の譲らないゴタゴタがはじまります。
 
 誰が得するのでしょうか?
 
 ので、別の角度から先読みしてみたいと思います。
 
 
 たぶん、朝鮮半島南北統一を掲げる韓国大統領の計算がここにも働いているとすると、この大統領にも悲惨な末路が訪れる気がします・・・。
 
 日本の戦争責任を言いつづけるばかりで、アジアの歴史全体をかえりみない指導者では、到底未来のアジアを見通すことは不可能でしょう。
 
 朝鮮半島の戦後は、敗戦で半島支配から退却した日本の後を狙って東西冷戦構造が入り込み、今日なお終わらない南北分断を継続させてしまいました。
 
 同じような分断を強いられた東西ドイツは1990年に再統一されました。統一が実現される背景にあったのは、この翌年のソビエト連邦崩壊がありました。
 冷戦の一方の屋台骨であったソ連邦の弱体化、そして崩壊は、東西ヨーロッパに劇的変化をもたらし、やがて大きなロシアとEUという新秩序に向かった訳です。
 
 一方朝鮮半島はどうかというと、地政学的には"北は中国、南はアメリカという冷戦構造"の中にあり、その両者は今や世界1位と2位を分ける超大国として東アジアを睨んでいます。
 
 分かりやすくいえば、この構造が今後も続く限りは朝鮮半島の統一はあり得ません。
 
 沖縄の米軍基地がそのキーワードであることも関係しています。
 
 もし統一を実現する手があるとすれば、ヨーロッパのEUのような連合体をつくる必要があります。具体的には、韓国、日本、北朝鮮経済連携を強めて、東アジア版EUを確立することです。
 
 この100年の歴史のこだわりのさらに向こう側を見れば、半島と列島は古代より中国文化の強い影響を受けながらも自主性を維持してきました。その立ち位置に戻れば見えてくるものは沢山ある筈です。
 
 非常に残念なことに、韓国の大統領にはそのような幅の広い歴史認識がないのかなぁと、ため息が出るばかりです・・・。