びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

予想は想定内 その2

 
 
 一月ほど前、生徒の一人が勤め先の親方から聞いたという話。
 
 
 「公共事業増えれば、俺たちの仕事も増えるんだ・・・」
 
 
 建設関係はそういうことです。
 
 
 建設国債はモノが残るので、財政法でも問題ないとか。
 
 
 もし返済できなかった場合は、道路や橋は債権者のために競売にかけられるのでしょうか。
 
 
 赤字国債は公務員の胃袋に消えるので、これは認められないと。
 
 
 逆にいうと、つまるところ、最悪、国家の財産を売り払うことを前提とした景気対策であります。
 
 
 結局、問題は借金の出どころです。
 
 
 現在、この国には金融機関に預けられた1500兆円もの預貯金があるそうで、簡単に考えれば、この資金が国債に回っている。つまり、キチンとした裏付けがあるので、日本の国債は信用があると・・・。
 
 
 この兆円単位のお金を持っているのは、勿論貧しい人達であるはずがありません。お金があって、余っているから預金できる訳です。
 
 
 余っているなら、どんどん世の中に回しましょうというばらまき。その信用は国が保証しますと。
 
 
 実にスゴイ仕組みです。
 
 
 余剰資金が金融資本となり、それが国債に化けて公共投資に回り、関連事業体に利益をもたらす。
 
 
 鎖国しても大丈夫そうです。TPP反対。
 
 
 あとは農業の技術革新をすすめて食糧自給率を上げ、近海の資源開発でエネルギー自給率も上げれば、黄金の国ジパングが現出します・・・。
 
 
 この国の人々の勤勉さと摂生が、か細くとも莫大な資金を生み出しているということです。
 
 
 それもこれも終身雇用、年功序列のお陰であった訳ですが。そのバックボーンは鎖国下の近世に、この狭量の国土で三千万人が生きられたDNAなのでしょう。身近に忠誠心の対象さえ与えられれば、耐えられる国民性なのです・・・。故に、派遣労働はいけません。
 
 
 さて、問題は、背景にある高齢化社会。どのように、その“まだ残っている”その資金に大胆に手を突っ込むということでしょう。メタンハイドレードのように眠っている資金をどうやって搾り出すか・・・。
 
 
 大規模の金融緩和〜建設国債の大量発行。道路や街並み環境がより美しくなり、同時にお金も動く。活気に満ちた、美しくなった街は、階層を超えた共有物となります。
 
 
 なるほど、美しい国を「取り戻す」ということなんですね。