びーすけ工房でひとやすみ

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光市 母子殺害事件、元少年の死刑確定へ

 長いこと掛かった、大変な事件でした。
 
 橋本現大阪市長も顔を出してました。
 
 「死刑」が確定された後のことが気になります。
 
 法によれば、
 
「特別な理由のない限り、死刑判決が確定してから6ヶ月以内に死刑が執行されなければならない」(刑事訴訟法第475条第1項)
 
 とあるそうです。特別な理由って何でしょう?
 
 自民党政権の終わりに近い頃、鳩山邦夫法相が13名の死刑執行を命令した記憶が新しいですが、その前の長勢甚遠法相も10名に命令しています。この時期がピークのようです。
 
 民主党政権では、最初の千葉景子法相の2名以後はゼロです。この大臣は死刑廃止論でした。
  
 気になるのは、法で定められたことが実行されていない点です。
 
 今、法令遵守コンプライアンス)が社会のあちこちで執拗に点検され、そのことで、とても窮屈さを感じる世の中になっているかも知れません。
 
 つまり、国民はかの「寛政改革」なみの不満を持っている。
 
 どうして法務大臣だけは法令遵守を免れているのでしょうか。
 
 こういう法務大臣が人権を擁護する立派な大臣だとは思えません。
 
 死刑待機で拘置されている確定者の、延々と続く待ち時間を想像すると、どちらが人権に反するのか分からなくなります。
 
 死刑存廃論の決着が容易でないことは誰でも分かりますが、それを放置したまま、法を無視して、財政問題のように先送りすることは、責任ある態度とはいえません。
 
 ヨーロッパでは死刑廃止が進みました。それらは国民世論の反対を押し切ってなされています。
 
 執行しない、できない、政治家は、法務大臣には就任しないことが筋なのではないかと思うのですが。
 
 その優柔不断な態度が、問題決着の道筋をつけることを阻害していることは確かです。ここにも「決断できない日本人」の姿が浮かび上がります。
 
 しかし、ところで、大臣に指示する立場の首相は、どう考えているのでしょうか?