びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

「非正規雇用教育」

 変な言葉をつくってしまった。
 
 しかし、それが現実なので。
 
 今、日本の教育活動が非正規雇用教員によってなりたっています。
 
 昔、臨時的任用教員は、病欠や産休などの代替要員でした。学校に一人とか、そんな感じでした。
 
 今は、学校の三分の一が非正規雇用なんてところもあるかも知れません。
 
 一昔前までは、任期一年で違う学校を転々とさせられていました。今は最大3年くらい継続ありも。それでも1年任期の連結という形。
 
 それもこれも、いわゆる雇用調整の教員版な訳です。高校増設期に正規採用された50代以上の高齢教員人口が多いのも一因でしょう。財政への圧迫をどこかで調整しなければならない。65歳定年見送りも同じ理由。60歳で定年させて、再任用という非正規で雇い直し。
 
 大学教員も同じような状況です。幾つか大学を掛け持ちしても年収200万円以下、つまりワーキングプアの大学の先生も沢山いるわけです。
 
 民間はもっとヒドイでしょ。
 
 大手の塾などは、低賃金の学生バイトを正社員のように見せかけて、こき使ってます。経営者は学生だから何とでもなると思っているのでしょう。産業革命時の、炭坑などで子どもたちが重労働に使われていた絵が世界史の教科書にありますね・・・。
 
 今やこの非正規雇用教員が、教育界の一つの柱になってきたともいえるでしょう。
 
 思うことは、
 
 雇用形態が不安定であるのだから、給与面等の待遇を上げる。非常勤の時間単価もさらに上げる。一定年数を経過した教員については、正規採用にする道を付ける、等々。
 
 毎年毎年、採用試験の拷問を掛け続ける非人間性を疑う。
 
 現場が見えない所にいる人達に人事権があるという実際・・・。
 
 一発で採用されてしまう人と、10年以上非正規を続けている人と何が違うのだろうと思ってしまいます。
 
 実際に現場仕事にまみれる環境で見ている限り、その疑問は高まるばかりなのです。