幼保一体。いよいよ幼稚園と保育園が融合します。
街のおかあさんにとって、文科省も厚労省も直接的には関係ありません。
これも巨大な縦割りが原因で開かなかった重い扉でした。
また、双方の現場にもいろいろと考え方があって、その問題は今後いろいろ出てきそうです。
難しい話はさておき、単純に考えて、双方の特徴たるところをただかぶせあうようなものではうまく行かないでしょう。
指摘されている深刻な問題は、保育士が絶対的に不足していることです。
背景にあるのは、これまた劣悪な待遇にあります。
幼い子どもの命を預かる責任の重大性と、その労働の厳しさは理解されているのでしょうか。
高齢社会になって、年寄りの介護の話題が社会に充満しはじめ、高齢者をねらったビジネスも急速展開中です。
そういう嗅覚をもった経営リーダーなら掃いて捨てるほどいます。
つまり、年寄りがお金をもっている結果の社会現象です。
それに比して、いわゆる少子化対策が進展している実感はありません。
財政依存が高いのが原因です。
民間ビジネスとしては、少子化現象は魅力がない。
保育の資格を持つ新卒者自身がそう思ってます。
そして、理念として・・・、
幼い子どもたちが、終日自由にいきいきと遊びながら、自然に人間としての人格形成の基礎を築ける成長環境をつくる。
また親たち自身が、その環境から親としての自尊心を感得できる場にする。
このような人間育成の場となる「総合こども園」の担い手となるスタッフには、高い使命感と倫理観、そして何より理屈ではない“職業的愛情”が求められなければならないでしょう。
残念ながら、現在のビジネスリーダー群像には、寄付行為などは出来ても、そこにビジネスモデルを構築出来るような人が見当たりません。