びーすけ工房でひとやすみ

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オバマは再選した


 次は日本の選挙になります。前回は日米ともに“チェンジ”したのですが。
 
 
 接戦と想定された今回の大統領選挙はオバマ圧勝でした。中間層が共和党より民主党、というよりオバマの方が好きと思ったのだと思います。
 
 
 さて、日本人はガマンして、継続を選択するでしょうか?
 
 
 長い自民党支配から民主党政権にチェンジして、この3年3ヶ月、どのような失政があったのか、国民一人ひとりが自分の生活に立って点検する必要があるでしょう。
 
 
 逆に、どうして私たちは3年前に自民党政治を否定したのだろうかと思い出してみるのも、同じことかと思います。
 
 
 最初、民主党政権は、自民党との差別化をはかるために、実に効果の見えやすい“処方”を繰り出しました。対症療法的な特効薬というのはお金です。「コンクリートから人へ」は理念的な響きのようで、実はお小遣いをあげて一両日中幸せな気分になれるようなものでした。お小遣いは勝手に消えてしまいます。
 一方、コンクリートなら形が残って、しかもメンテナンスのためにずーっとお金が必要で、そのお金は人を動かして、その人の生活と人生を表現できます。段々、そこに戻りました。
 かつて自民党政権が長く長く続いた理由でもあります。
 
 
 自民党下野の理由は、小泉政治です。新自由主義、自己責任、成果主義、格差容認社会をすすめたからです。まさに、“自民党をぶっ壊した”ので政権の座を失ったのでした。
 
 
 さて、大統領選挙は候補者の出自の違いからしても分かりやすい選択肢でした。過去の大統領選挙の投票率は50〜60%の間を行き来しているので、今回も同じような数字かと思いますが、中間層以下、マイノリティと呼ばれる人々の相対的増加もオバマ再選の背景にはあるのでしょう。
 
 
 日本の場合も、“一億総中流”、終身雇用の時代が終わり、どの世代も不安定な状態な社会をつくってしまったので、票読みも難しくなるでしょう。
 
 
 それでも分析を試みれば・・・、
 
 
 何といっても団塊の世代の人口を考えれば、その影響力はまだまだ大きい。しかも今、第一線を退いて、老後の門をくぐっている。身分的にも自由になった彼らの意識がどこに行くかが勝敗を分けるのでは・・・。
 
 
 次に多いのが団塊ジュニア。現在30代後半にあって、「失われた世代」に足が掛かる。学校教員でも一番人口の少ない世代。そろそろ怒りが爆発してもよいのではないかと思う世代・・・。
 
   
 そして、その谷間にいる40代、50代。リストラに合いながらも現状下で何とか人生設計をやっている世代。心配なのは、仕上げの段階の子育てと親の介護、そして自分の老後・・・。
 
 
 20代・・・。総じてまじめな世代。一所懸命に就職活動をして、現実を受け入れながら、何とか自分の納得を見つけたいと思っている世代・・・。
 
 
 体系的な雇用形態が破壊されて、世代間ギャップが大きくなってしまった現在では、まさに世代別の政策が必要なのでは。
 
 
 明確で分かりやすく、キチンと考えても実現可能と思える、世代別の公約を打ち出すことが、次の政権奪取のキモであるのではと思います。