びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

まさか


 関東地方の大雪も「まさか」でした。
 
 
 近所のカーポートは軒並み破壊され、ようやく外出できた雪景色の中に、無惨に押しつぶされたビニールハウスが視界に飛び込み、、、掛ける声もありませんでした。
 
 
 当初、東京のテレビ局はオリンピック画面の隅に警報を流してはいましたが、リアルタイムで雪害の悲惨な状況を提供していたのはネットのニュースだけでした。
 
 
 元来災害の少ない関東エリアで、この雪に閉ざされた人々は、突然の自然の猛威に驚かされ、自然発生的に隣近所が協力して除雪を行いましたが、“この程度”のことでも、右往左往している現実の中で、あの東日本大震災がどんなに酷い災害であったのかを、少しでも肌で実感したのでは思うのです。
 
 
 過去1世紀の記録にもない雪害。過去千年期に一度の巨大地震・・・。
 
 
 どれもこれもが、「まさか」
 
 
 今、この現代に生きる私たちの自然空間の中で立て続けに起きている。
 
 
 これは、やはり「サイン」だと、私は思いたいのです。
 
 
 「まさか」が次々と襲いかかる。
 
 
 「まさか」だから準備がない、避けようがない。
 
 
 「まさか」だから気持ちの整理も付けられず、建設的な対応も出来ず、
 
 
 結局は、再び「忘却」という解決策に逃げ込みます。
 
 
 
 しかし、世界の中の日本を見ると、様々な変化に富む日本の自然の中で、それは恵みであると同時に脅威であったからこそ、日常的な知恵が営々と受け継がれて、辛抱強い精神性も作り上げられ、そして今日の快適な生活空間も現出しました。
 
 
 だからこそ、今、連続的に起こっている「まさか」を「サイン」と受け止め、「まさか」を忘却にまかせることなく、未来世代に自信をもって語り継げる方向性と行動をとる契機としなさい、と、思わずにはいられません。