びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

レジ袋有料化の怪

 ネット検索していて、ある大学の高校生対象の地球環境論文賞の入賞作品が目にとまりました。
 
 取りあえず、参照していただきたい。

受賞論文【優秀賞】「レジ袋削減は本当に必要か」 | 中央大学

 
 レジ袋が環境にとって良くないという議論自体はけっこうですが、あの薄っぺらな袋自体が地球環境に有害だという指摘には、他の環境悪化因子を想像すると、市民にペナルティのようなお金を支払わせるほど深刻なのかと、感覚的にも疑問を感じてしまいます。
 
 ペットボトルのリサイクルが、同様の趣旨で行われ定着しましたが、みなさんの努力に反して、むしろその処理が問題になってしまっているのは周知のことです。
 
 上記紹介しました高校生の論文から引用すると、レジ袋の一人あたりの年間使用量は300枚、これは石油換算で3リットルだそうです。
  
 3リットルで車は何キロメートル走れるのでしょうか・・・。
 

 環境省の海洋ごみ調査の結果が公表されています。その中でマイクロプラスチックという言葉があって、5mm以下の小さなゴミが生物体内に取り込まれて生態系に影響を与えることが懸念されるとあります。
 
 どうやら、この部分でレジ袋に白羽の矢があたったのでしょう。レジ袋の性質上たやすく海まで流れ、他の物体より捕捉されやすい。他のプラスチック系の軽量ゴミだと多種多様にありすぎて分類は不可能でしょう。

 さらに、レジ袋の調査結果は公表され、環境的に"懸念される"という文言はついていますが、調査結果についての評価は記載されていません。
 
 このことから、何を根拠にレジ袋有料化という法的整備が必要であったのかハッキリせず、実は他に要因があったのだろうということが想像できます。

 
 思うのですが、福島第一原発から流出する放射性物質トリチウムの海洋投棄が問題化していますが、こんな危険なことがあまり話題にされず、関係者だけで結論が出されて、うやむやに実行されようとしていますが、よほど"生態系への影響が懸念"されるのではないでしょうか?

 
 話は変わりますが、埼玉県公立学校教員の人事異動に関して、本人の希望にかかわらず、自動車等も含めて通勤時間90分以内であれば移動先として提示することになっています。
 
 90分かかっても構わない人はともかく、諸々の事情により可能な限り近くに異動したいという人も結構います。
 
 ただ"諸々の事情"もなかなか聴いてもらえないことが多いです。
 
 しかし、
 
 通勤距離が延びれば、税金から払われる交通手当も増え、そして石油消費量も各段に増えます。
 
 放射線のような重大事の問題は勿論、身近の様々な矛盾の中にこそ解決、改善すべき環境問題があふれているのではないでしょうか。
 
 企業の営利第一主義、自分の研究分野しか見えない学者、言われたことしか出来ない公務員、目立つことにしか仕事の道筋が見えない政治家・・・
 
 だから、レジ袋が有料化されてしまうのだと思います。