びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

政治的発言

 というマスコミの表現には疑問を感じます。

 最近人気タレントが沖縄の辺野古基地建設に批判的コメントを出したことに対してもこの表現が使われてます。

 これは"国語的に間違いではない"ということなのでしょうか?

 「政治的」という言葉は、"いわゆる政治に関係する"という以外に、"事の正否よりも利益絡みで発言や行動がなされる"ような場合でも用いられます。

 どちらにしても今回の件については、発言した本人がそのどちらにも当てはまらないと思ったのは一般国民多数の感想ではないかと想像します。

 問題は「辺野古基地反対者」は、安倍政権の沖縄基地問題をめぐる方針を否定する側の者達であるという決め付けにあると思います。

 このことは憲法改正原発問題等々でも同じことが云えて、今では"自然発生的"に政権批判に対して自己規制を掛けてしまう行政、企業、そして国民・・・。

 ましてや芸能タレントに至っては、たった一言で芸能界で干されてしまう程の、"社会的忖度"が蔓延してます。

 昨日は最高裁小法廷で、さいたま市であった「九条俳句」の広報不掲載問題をめぐる訴訟での行政側の憲法違反が認定されましたが、つまりは「表現の自由」という基本理念が、現状では「政治的」という言葉の後ろに置かれてしまっているということなのです。

「権力に反する政治的発言」には「表現の自由」は存在しない。

改正憲法には表現の自由についてこんな付帯条項が付きそうです。

 報道の立場にある人たちには、芸能人を含む国民の率直な発言には、意味不明な「政治的」という文言を使うのはやめて欲しいと思うのであります。