びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

新年を思う

 あと5時間ありません。
 
 この先のAI時代を思います。
 
 情報機器があらゆる場面で活用されるようになって、今後どうなるのか・・・。
 
 生命がDNAプログラムに支配されていることが明らかになって、もはや人間は自分自身を制御している情報領域にも手を突っ込むこととなりました。
 
 現在維持している命のみならず、近い将来″死さえもコントロール″されるようです。当面、″不死″はできないにしても、死をもたらす故障を部品交換のように解決できれば、車の寿命が延びるのと同じ理屈で長命が実現できるでしょう。
 
 
 問題は、″長命は幸福か″ということに尽きます・・・。
 
 ″死は不幸か″と同義かも知れません・・・。
 
 人類が生命のプログラムに手を突っ込むことと、このプログラムを生み出した″もの″との間の理念的相違が気になります。
 
 そもそも、宇宙的時間で考えると、地球上の種で永遠に繁栄している種はなく、何れも何らかの理由で滅びてきました。分かりやすくいえば、生存環境に対して壊滅的要因が起これば、どうにもならないことで、上述のような議論は21世紀の今という限られた時間の中でしか通用しないことは自明です。
 
 現実問題、AIの力で生命延長が可能となって来た先進国では、一方で出生率はどんどん下がり、結果的に人口は減少に向かっています。
 
 これまで人類にとって死は、次の命への″連結点″であり、美しく生まれ来る命への希望でもあった訳です。それ故に尊敬される人生とは、次世代に″残すべきもの″を残そうとする生き方であって、どうもこの最近の尊敬できない大人たちは自分の延命のみに拘泥して、醜い人生に終始しています。
 
 気になることは、AIが、そのような人々のツールになっていることです。
 
 より多くの人間を殺すために兵器科学は進歩しました。自分の欲得と延命のためにAIが進歩しています。
 
 どちらも、ますます生まれ来る新しい生命を疎外する悪因となっていくでしょう・・・。