びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

JAPAN AS NO.1

 懐かしい響きです。
 
 もう40年も前なので、殆ど神話ですが。
 
 「一億総中流」もかぶり、中国の鄧小平・改革開放とか、
 マハティール首相の「ルック・イースト」もありました。
 
 デトロイトの自動車工場で労働者達が日本車を破壊するデモンストレーションも思い出します・・・
 
 新卒のサラリーマンが結婚して子を授かり、生涯をかけた住宅ローン・マイホームが″幸せを包む″ように、誰もが希望を感じられる、可能性ある時代でした・・・
 
 
 その最後の人たちが・・・、65歳を超え始めてます
 
 
 その人たちの子ども達は、結婚できず、子ももたず、
 
 
 実は、子育ては最大の景気対策です。
 
 思えば、戦争が終わって平和になり、多くのカップルが走り出すように希望の人生をスタートさせ、家庭を築き子育てに向かいましたが、その子どもたち、いわゆる「団塊の世代」は、その成長過程で様々な需要を生み出し、次から次へと夢のような製品を国中に、そして世界に、、、当時1ドル360円という破格の固定相場が威力を発揮しました。
 
 1970年代になると、そんな日本の成長を抑制させるような経済、外交政策が日本を襲いましたが、高度成長を実現した当時の日本は、現在の中国のような存在感を持ち得てました・・・。
 この時代は、まさにJAPAN AS NO.1とアメリカの学者に言わしめる安定期であった訳です。


 
 ・・・ここまでだったのでしょうかね・・・?
 

 働く人の立場で考えると、その時代は、新卒が就職してほぼ定年の60歳前後まで同じ企業で働く、「終身雇用」が普通で、22歳の春にどんな会社に入るかが、人生を大きく左右する要素だったので、大企業であれその下請け中小企業であれ、社員は″企業の本質″といってもいい存在だったと思います。
 
 1990年代が「バブル崩壊」の混乱で幕を開けてからは、無茶な投資による連鎖的危機で「金融恐慌」も起き、企業経営は世界的な競争力を維持するために、ありとあらゆるコストダウンを迫られ、、、
 
 それは、″社員というコスト″にも向けられました。そんな産業界の意向を時の政権も斟酌して、社員を″単なる労働力″と抽象化して、人生を1時間単位で刻むのが当たり前の労働市場に変質させました。
 
 そして、やがて大学教授もアルバイトの時代となりました

 
 「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」
 
 とんでもなく長い名称ですね。略して「労働者派遣法」
 
 40年近く前に作られた法律ですが、2004年に、″なんでもあり″の悪法に作り替えられました。小泉・安倍時代を象徴する出来事だったと思います。
 
 ″この事件″が、現在の日本の姿をつくってしまった。
 
 その結果
 
・一生一つの会社で働くのは常識でなくなり
 
・待遇を差別した「正社員」と「非正規雇用」が制度となり
 
・職種と非正規をセットにして、女性と男性の雇用選択を狭め、結果として本当の意味での女性の社会進出を疎外し

・一方、夫婦ともに低賃金化で家計は逼迫し、時間のゆとりも剥奪され、育児の困難度が絶望的にあがり、結果としての少子化、一方の「20世紀の社員人口」が雪崩のように高齢化に向かったことで、福祉財政も危機を迎え・・・

 人口減少、国力減少
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 現在、「急激な円安」が話題になってます・・・
 
 これは何故でしょう?
 
 再び円高になるのでしょうか。
 
 円高を脅威に感じていた時代が記憶の彼方に
 
 アメリカと日本の金利差が原因、日本の金利を上げる(黒田総裁が消えたら)ことで、2023年には落ち着く・・・

 みたいな・・・ 
 
①株や為替が手軽にネット売買できるので、気にしてる人も多い、、、そもそも、そんなことが生活の一大事になってること自体が病んでる
 
② 一方、原因は日本経済の衰退、、衰退する国の通貨の価値が下がっていくのは自然の現象

 ある大学の先生が、①と②両方を指摘して、短期的には①、長期的には②を10年単位の目線で経済を盛り返す成長ビジョンをつくる・・・みたいなことをネットに上げてました。
 
 普通に考えて、そうだと思います。
 
 投機家は①を楽しむでしょうが、国民すべての立場に立てば②をどうにかするのが当然だと
 
 
 20世紀的満足度は往々にして″量的満足″だったといえます。成長率、利益率、分配率、利率、、、
 
 となりの大国中国をみると、まさにこの点では、かつての日本のような勝ちっぷりです。だから、中国もこれから注意しなければなりません。余計なお世話でしょうが
 
 そして、日本は、、、量的満足から″質的満足″へと、良く言われてます。
 
 質的って何?
 
 とても難しい質問です。
 
 「新しい資本主義」の本当の意味がよく分らないのと同じです。言葉はいくらでもつくれますが・・・、そういうJAPAN AS NO.1で勝つ日がくるでしょうか?