びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

気持ちのあそび

 お盆休みになります。
 
 長い人で連続9日間だそうです。
 
 緊張の連続の中で生きる現代人は常にストレスにさらされて、いっぱいいっぱいのところで休日に逃げ込む日々です。

 
 ストレスという言葉は機械部品などでも使われますが、「動くもの」は常にぶつかり、擦れ合い、ねじれたりしながら目的の機能を果たしています。
 
 そういうシビアな動作環境で、あまりに「きっちり」やろうとすると、一見正確に動き出したと思われるものが直に動作変調をきたし、最悪の場合は部品の破損、破断を引き起こすこともあります。


 「きっちり」締めて正確性を追求すると同時に動作不良の回避を実現するために「オイル」や「グリス」を使用します。
 
 現代人もストレスによる心身故障回避のために、「栄養ドリンク」や「サプリ」を多用しています。そして、時々「定期点検」もしています。
 
 ところが、このオイルやグリス、もしかしたら栄養ドリンクやサプリも同様かもしれませんが、それらの多用が″製品″を汚してしまったり、あらたな故障の原因をつくったりする可能性も否定できません・・・


 
 日常性のなかで、もっと重要なことがあります。
 

 作業の関係上いろいろな機械を使用していますが、どのような機械にも「あそび」が必要で、外れないように部品をきつく締めれば良いというものではありません。
 
 連続する動作の中で大きな摩擦を避け、長時間動作を可能にするには「あそび」がないと持ちません。
 
 現代人は連続する「日常の中で必要なあそび」を失っています。
 
 機械部品のあそびをつくれるのは、経験的に知り得ている人間の思考があるからです。
 
 「あそびの大きさ」が問題なのではなくて、その「思考」があるかどうかが問われます・・・。


 現代人にとって、それは「時間の長さ」なのではなくて、日常性の中で常に持つべき「気持ちのあそび」なのです。
 
 連続性の中に、常にあそびが必要なのだという「気持ち」をしっかりたもつことで、ストレスやパニックを回避し、惨めな結末を避け、快適な生活動作を維持できることになるのだと思います・・・。