びーすけ工房でひとやすみ

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パニックワクチン

 
 
 
 この言葉ははじめてです。
 
 
 パニックワクチンは、歴史的には、封建体制などで土地を生産基盤とした村落社会の中に支配者が打ち込むもので、体制が危機に瀕した場合でも人民が革命勢力に糾合するのを阻止する作用が期待されてきました。
 
 
 日本の歴史では、中世後半の戦国時代あたりから、惣などと呼ばれた共同体が、やがて戦国大名の戦時体制下に組み込まれて行く過程で効きはじめ、天下統一後の刀狩りや、江戸期の五人組制度にもその効果が持続しました。
 
 
 支配権力に対して無自覚になるという効能がありますが、これは直接の薬効ではなくて、人民自らが擬似的に自立して行くことで、自分たちの自律性を錯覚する幻覚を特徴としています。
 
 
 近年、西洋の市民革命などは、実はこのパニックワクチンであったと解釈するのが一般的です。
 
 
 日本では、江戸時代に既に“労使協調”の原型があったので、西洋的な市民革命は必要ありませんでした。これもパニックワクチンであったといえます。
 
 
 さて、今日の日本社会では、極めて持続性のあるパニックワクチンが作用しています。これは戦後連合軍統治下に打たれました。
 
 元々、和製ワクチンが体質的に効いているところへ、さらに打たれたことで、極めて強い効果がでてしまいました。
 
 
 戦後を否定する人たちが、この「マッカーサーワクチン」を元凶としているのですが、それは間違っていて、むしろ在来の和製ワクチンを強力に延命させているだけなのです。

 
 天皇制の存続がその象徴的な現象です。

 
 人民にとっての究極の願望である、恒久平和と繁栄の実現そのものが非常に効果的に作用してきました。これ以上のものは望むべくもないという錯覚と幻想が、しっかりと国民各層に効いています。
 
 
 効能の今後の持続性ははっきりしませんが、体制がどのように変化しても、それが人々の選択の内にあると錯覚出来ている間は持続するでしょう。
 
 
 この1世紀間に世界中に同種のワクチンが処方されたために、今や全人類が薬効に埋没し、袋小路に入り込んだように、他に頼れるものがない中で、ここに来て、極めて厄介な副作用も出てきています。
 
 
 ただ、この副作用も実はこのワクチンの最終効果であるというような楽観論を述べている学者も多く、確かにそのような見解が、願望として主流を為している現在の状態が続けば、このワクチンは最後に永遠の眠りをもたらしてくれる、究極のワクチンであるのかも知れません・・・。