びーすけ工房でひとやすみ

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自民党総裁選挙と憲法改正の怪?

 どっち転んでも憲法改正ということです。
 
 あらためて現憲法の最も重要な部分を読み返してみると、

 日本国憲法の最大の特徴は、73年前の敗戦時に、日本の敗北だけでなく、世界全体の無残な戦争の終結という分岐点で、今後の世界がどうあるべきかを、この日本を試金石として成立した点にあります。
 
 国民主権 基本的人権 平和主義(武力行使の否定)
 
 これらの事柄が普遍的な価値として世界に対しても明示されたものといえます。特に平和主義は一国平和主義は在りえず、相互にまた世界全体に確立しなければ一国の平和もあり得ないことを宣言しており、戦後の平和条約や核軍縮を導く最初の宣言であったといえます。
 
 私は、この憲法を持ち続ける日本は、今後のその経済力、技術力、社会文化がどのようになろうとも、その精神性においては世界の先頭にあるものと思えます。
 
 平和主義の形としての第9条を変えようという議論が先走りしていますが、その前提として、憲法前文の本質的部分を確認しておくべきでしょう。
 
 
 自民党の改正草案前文にも国民主権や平和主義、国際社会との協調が明記されていますが、最大の欠点は、現憲法前文に書かれている、
 
「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、・・・」

 がすっぽり抜け落ちているところです。つまり、時の政権の暴走によって引き起こされた戦争、それを認めてしまった国民世論!

 日本政府の反省と同時にすべての政府に対する責任の明記。
 
 このことへの痛烈な後悔と反省を永遠に忘れてはならず、そのことは日本人のみならず人類全体がその痛みを抱えて行かなければならず、況や政権の立場にある人間が軽々しく削り落とすことなどもっての外であります・・・!