定時制高校には全日制高校中退生、小中学校不登校、勤労学生・・・、つまり、個性的な生徒の集合となります。
何かが劇的に変化することはあまりありません。
1年、2年、ゆっくりした時間の中で、だんだん空気が変わっていきます。
私も、この2年間の中で、雲の色が分かるようになりました。
そんな中でも、「現実」ということとの接点を常に考えています。
ITは強力な装置です。
夜の暗闇に、現実を見る窓を提供してくれています。
埼玉県は夜間定時制を次々廃校にしています。そのことの問題性はここでは論じません。
ここで経験したことは、全日制の普通の高校でも提供できるものだと思えます。
どこの学校も環境、条件は貧しいのですが、工夫次第でいろいろできるでしょう。
昨日も書いたのですが、ITの使用で140年来の日本の学校の定型を変化させられます。
大きなお金は必要ないでしょう。
従来型の集合形式の中に、ITを組み込んだ分散型の手段をいれるだけです。
集合に参加できなくても、ITで共有環境をつくり、ITで個別の情報提供も可能になります。
なにより、教員個人が、自分の能力限界を超えた情報管理も可能になります。効率化という響きはグレーな部分がありますが、本来は人間性を取り戻すフレーズだと考えます。
最大の問題が2つあります。
行政が殆ど無関心であること。行政内部の縦割りがすべての原因かと思います。役人が全体を見渡す視点を持っていません。
現場教員の多くが無関心であること。素直すぎて、やらなくてもよいような仕事までやらされて、考える時間を奪われています。