びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

戦争以外で何がある?

「ネット票」が時代を変えてしまうかも知れません。


 前回は「政権交代民主党」でした。
 
 
 しかも、何か希望の光はありました。
 
 
 しかし、今回は何もありません。そこから考えなければなりません。
 
 

 “ネトウヨ”という言葉あります。つまりネット右翼のことだそうです。
 
 
 ネット上の政治絡みのサイトを見ると、ウヨウヨしてます。逆にネトサヨもありますが、ネット上では、ネトウヨが満開に感じます。梅と桜ぐらいの違いでしょうか。
 
 
 今の日本で、“極”が付くような立場の人は実際は少ないでしょう。
 
 
 ここで出てくるウヨとかサヨは、社会全体の中の、かなり厳しい境遇に置かれている人々の総称ではないかと思えます。
 
 
 現実社会を考えた場合、いわゆる“勝ち組”にある人々は、“いろいろな意味”で長けた人々なので、ウヨもサヨも勝ち目がなく、故に不満の対象になりません。
 
 
 一方、かつての「一億総中流時代」に蓄えられた世代、そしてかろうじて終身雇用のしっぽにつかまっている世代あたりまでは、ウヨ、サヨから遠い存在ではなく、彼らが非正規で働かされている会社の中間以下あたりにまだ生存していて、労組に守られていたり、がっちり社会の左右の地図の中に位置づけれているので、ウヨ、サヨからみると、どうしても苦々しく見えてしまう階層です。
 
 
 今日、政治の恩恵はその辺までにしか行かないように見えますし、借金財政に何の反省もないような印象をばらまいてます。
 
 
 こういう状況に、目立つパフォーマンスで反撃しようとしている人々が浮上してきていて、その人たちは右よりの勝ち組であるのですが、明確に現状に批判的であることで、ネット上の不満階層が、みんなそっちに流れることになります。
 
 
 かつて民主党を支持した人々が、みんな左翼とかリベラルということはありません。でなければ政権交代はなかったでしょう。
 
 
 同じように、ネトウヨとか呼ばれてしまう階層も、みんな右翼とか国家主義者ということでもないでしょう。


 この人々は明日の危機に晒されている“日本の勝ち組”には嫉妬しません。むしろ勝ち組の中の、自分が親近感のもてる側に付こうとします。その意味で、現在の勝ち組の中での反動が、ネトウヨを増やしている訳です。
 
 
 この“ネトウヨ有権者”がどれほど存在しているかは分かりません。しかし「ネットなんて」と軽く考えていると痛い目にあう可能性は大きいです。商取引が音を立ててネットに流れ込み、圧倒的多数の人々の手のひらにiPADスマホが乗っている今、紙の投票用紙は、むしろ休日の余興のような新鮮な気分を起こさせます。
 
 
 後は、当日の天気次第でしょう。 
 
 
 
 さて、こうして反動の政権交代が起こるとして、
 
 
 アメリカでは共和党政権が誕生すると、地球のどこかでしばらく続く戦争が起きます。まるで方程式のようです。
 
 
 日本では、尖閣問題なんかで強硬的な発言をする人々が元気になってきていて、ネトウヨも喜んでいます。
 
 
 しかし、ネトウヨが日本の戦争を期待しているとは思えませんし、そんなことにはならないだろうと思っているのだと思います。
 
 
 でも、尖閣問題では、どちらかの公権力が“逸脱した行為”をした場合は、かつてのフォークランド紛争のようなことが起きかねません。
 
 
 すでに書いたことですが、日本の最大の防御は、「日本国憲法」です。相手を挑発せず、“正論”をキチッと守っていれば、通常の状態において日本に手出しする者に大義はありません。
 
 
 指導者達もそのことは分かった上で改憲論を持ち出すのですが、彼らが想定するのは、通常でない状態での、つまり“巻き込まれ型”の戦争状態での「交戦の定義」、集団的自衛権の明確化なのだと思います。
 
 
 この意味で、これからの政権の性質によって、その解釈と政策が大きく分かれることはあり得ます。
 
 
 これはネトウヨのみなさんだけでなく、日本国民すべてが、「戦争以外に何があるのか?」と真剣に考えておく必要があるということです。