びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

次の実験は何か?


 ここまで来ると、何となく予想できそうです。
 
 
 歴史を少し遡れば、「なぜ日本は植民地にされなかったのか?」という問いからはじまります。
 
 
 この問いには、様々な回答が寄せられます。
 
 
 19世紀当時の国際情勢が偶然にも日本に有利に働いた、というような消極論から、維新、近代化、日清日露の勝利という短期間で成果を上げた、当時の日本人の大変な努力の成果とも・・・。
 
 
 しかし、21世紀。アジアの時代ともいわれる時を迎え、この過去150年の日本の歩みを振り返ると、資本主義と市民社会を作り上げた欧米から見て、キリスト教文明以外の国で、それと同等のことが出来るのかという、“歴史的実験”であったともいえます。
 
 
 近代において、国民的結束が強く小回りの利く日本が、いち早くその実験に着手できたのだと考えます。
 
 
 実験には目標が必要なので、折しも世界を覆い尽くしていた植民地主義が青写真になった訳です。青写真を現実のものとした国家が一等国であったのですから。
 
 
 朝鮮半島を植民地化し、中国と泥沼の戦争をしたことは取り返しの付かない不幸なことでありました・・・。
 
 
 この東アジアの不幸を、本当は責任を取らなければいけない欧米諸国はどう感じているのでしょうか?
 
 
 敗戦でリセットされた実験は、アメリカ主導で次なる実験の開始となりました。。
 
 
 日本は民主主義国家になれるのか?
 
 
 理想主義的試薬が投与されました・・・。
 
 
 
 実はこの実験の「成功」が、戦後アメリカに過ちを繰り返させました。それは現在も続いており、アメリカの成功と失敗は、せいぜいメジャーリーグ制覇チームの戦績のようなものです。
 
 
 日本に核を持たせ、アメリカの25分の1程の国土もない日本にアメリカの半分を超える原発をつくらせた。面積換算すれば、アメリカが1300基を超える原発を持つに等しい・・・! 
 国土面積に対する原発数ということについて、福島第一の事故は、過密の危険性を証明した・・・実験結果だったわけです。
 
 
 この間、台頭する中国に対して、アジア主義的独自の実験を試みようとする民主党政権が、アメリカによって実験中止に追い込まれました。
 
 
 このことからも、日本が欧米主導の実験台であることが分かります。
 
 
 そして、次の実験も見えてきました。
 
 
 “成長ある第三の道”のような方向性を日本がどう展開できるのか、という実験。そして、現在進行形で苦しむアメリカと一蓮托生の実験。そのような実験に、「日本を取り戻す」というパラメータは、どのような意味があるのか?という興味。
 
 
 この3年間は試薬を間違えた3年間だったといえます。
 
 
 とうことで、新年、これから先に私たちが見ることは、欧米諸国がその結果を期待して待っている実験結果なのです・・・。