びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

恐るべき酷似


 NHKスペシャルで紹介された2つの事柄です。
 
 
 2012年8月15日放送 「終戦 なぜ早く決められなかったのか」
 
 2013年2月10日放送 「“核のゴミ”はどこへ〜検証・使用済み核燃料〜」
 
 
 前者の話は、大戦末期の、敗北が決定的であった時期の日本の指導者達の犯罪的間違いを描き出します。
 
 
 300万を超える戦争犠牲者の殆どを発生させた戦争末期。そして、後遺症ともいえる、戦後外交問題の多くの原因をつくった迷走。
 
 
 決断できない6人の人物。
 
 
 鈴木貫太郎東郷茂徳阿南惟幾。米内光政。及川古志郎。梅津美治郎
 
 
 政府、陸海軍、縦割りに立てこもった、それぞれの利害とご都合主義、空しい楽観、姑息な思惑・・・」
 
 
 話し合いを持っても、空転する議論、、、そして、出せない結論、決断。
 
 
 そして迎えた8月15日。
 
 
 あの12月8日から、3年8ヶ月。
 
 
 番組の進行役は俳優の竹野内豊
  
 
 
 
 後者の話は、悲劇的な福島第一原発事故を起こしながら、それでも核エネルギーに固執しつづけ、今後も起こる巨大地震活断層問題、そして核燃料サイクル政策の失敗の現実をうやむやにし、それでも再処理稼働をすすめようとする現状。
 
 
 決断できない人々。
 
 
 顔の見える人々、隠れている人々・・・。おそらく、未来において、犯罪的歴史人物になりうる人々。
 
 
 政府、関係官僚。電力会社。関係自治体。規制機関。
 
 
 脆弱な核技術を過信して政策展開し、利害の絡み合う原子力体制を全国展開してしまった自民党体制。金に目がくらんで誘致してしまったかつての自治体の長。民間企業として巨大な収益プラントを手にした電力業界。理念なき原子力学会・・・。
 
 
 詳細がよく分からない福島第一の現状。はっきり報道されない大飯再稼働後の運転計画。脱原発指向を恫喝するがごとき、使用済み核燃料処理の無策、気の遠くなるような廃炉に要する時間と費用。だから、結局、続けざるを得ないという、“玉砕的”な思考・・・。
 
 
 あの3月11日から、1年11ヶ月。
 
 
 
 もっとも恐ろしい酷似。
 
 
 マスコミに誤魔化され、無関心に陥っている、まったく変わっていない国民・・・。
 
 
 番組の進行役をかって出る俳優はいません。