総裁選も終わり、第4次安倍内閣に。
対立候補に党員票が相当に流れた。
「憲法改正」には必ずしも流れない世論調査での民意。
どんな政権にも"衰え"は見えて来るもので、健康不安もあります。
ちなみに現政権の"売り"は「アベノミクス」だけです。
それ以外に何がありますか?
ところが、何の誤解か、この最後の第4次内閣ではいよいよ「憲法改正」を最大目標にしているようです。
焦りが見えます。
ひとつは、アベノミクスがやばいから。
そして、
日本国憲法に"違和感"を感じていた敗戦後の首相を祖父に持つ安倍・麻生両名にとっては、今を除いて他にチャンスはないと思っているのは間違いありません。
長くなった政権の"実績"よりも、後世に残る"事績"としては「憲法改正」以外にはないのでしょう。
実際過去の記憶に残る首相の名前は憶えていても、何をした人かは直ぐには思い出せません。
日本国憲法の特質としては、実体的規範要素以上に、やはり「人権」や「平和」という理念的性格が強く、この部分が"理想主義"と指摘されるのだと思います。
悪い政権にとっては憲法を尊重すれば"面倒"なことが増えます。
故に、実体的憲法に変更すれば、現在以上に憲法の規定が日常的に使いやすくなり、表面に出てくると思われます。
そうなると、今後「公」の立場から、何かにつけ、「これは憲法に定められていますから」という"決め台詞"が濫発されるでしょう。
良識ある国民であれば、このことぐらいは誰にでも想像できます。
結果として、
国民の過半数の賛成は得られない・・・、だろう?
だから、これは両名にとっても"博打"なのだと思います。
それでも、彼らの本質的支持者の立場に立てば、これは最後に避けられない博打だということです。
だから、言えることがあります。
博打を打たなければ、政権はまだ続くでしょう。アベノミクスがリスキーになったとしても、これを国民が感情的に否定することはありません。
それは、1980年代の狂喜乱舞のバブル景気を思い出せば分かることです。
今でもバブルはいい思い出なのですから・・・。