びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

記憶捻出

 老化とともに記憶を失うというのがあります。脳科学の詳しいことはまったく分かりませんが、自分が60歳を既に超えて、確かに身体的老いを自覚するようになって、その感覚から思うことがあります。
 
 人間はその一生の中で、様々な経験をして、その″経験記憶″を脳に増やします。医学的には脳の容量はどんなに″勉強″しても枯渇することないそうです。なのに、この″データ″は老化とともに消滅するのでしょうか?
 
 パソコンを使っていてHDDが故障してデータを取り出せなくなることを幾度か経験します。物理的故障の多く、HDD内部で回転する鏡のような円盤のプラッターからデータを読み出すアームとヘッドのような部品(昔のレコードプレーヤーのアームのような・・・)が繰り返しカチャカチャいったり、ジージーいったり、つまり「読み出し機構」に不具合が発生して何も出来なくなってしまう・・・。
 
 殆どの場合、データが失われます。と思ってしまいます。
 
 しかし、考えてみると、恐らくプラッター上のデータは消失しておらず、「読み出し機構」が復活できれば機能回復は可能です。
 
 実際、そういうことを仕事にしている会社もあるようです。
 
 
 人の名前が出てこない、昨日食べたものを思い出せない・・・
 
 いろいろな記憶を取り出せないことは歳とともに自覚するようになります。しかし、ちょっとしたきっかけやヒント、5分も考えていると思い出したり。そういうこともあります。
 つまり、″データは消失しておらず″、取り出せないだけであることも理解できます。
 
 パソコンの場合、データはHDDという装置の中に記録されますが、データ保存操作によってセクタと呼ばれる物理的に空いている場所に記録されます。このセクタはプラッター上に作られた沢山の″入れ物″ですが、データ保存の使い方でバラバラになっている場合があり、一つに見えるデータもバラバラのセクタに分散して保存されることが起きます。
 データの保存と削除回数が増えれば増えるほど、読み出しの際にあちこちのセクタからデータを拾う動きが増え、装置への負荷と読み出し時間の増加も起きます。
 なのでWindowsなどの基本ソフトには、このセクタを再配置してデータの取り出しをし易くする機能があります。
 でたらめに押し込んだ本棚よりも、本屋や図書館のようにキチンと分類された本棚の方が探す時間が短くなるのと似ています・・・。
 
 
 これと同じようなことが脳内でも起きているのではと思えるのですが・・・。
 
 だとすれば、パソコンの″再配置″のような、さらに″読み出し機構″の改善のような・・・。そんな対策が取れるのでは。
 
 医学的方法を使わなくても、個々人でパソコンの使い方が違うように、使い方の工夫で、少しでも改善が可能ではないだろうか、みたいな・・・。
 
 みなさんも、何かいい方法を考えてみたらどうでしょうか・・・。

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