さて、木工旋盤は木材加工をします。問題はその木材を何処で手に入れるか・・・?
材木の入手にも段階があり、それぞれメリット〇、デメリット×があります。
①工芸ショップ(一部ホームセンターにも・・・)
〇各樹種が適当なサイズに加工済で、材料の無駄があまり出ません。
〇機械、工具も販売していて参考になります。
×価格が高いです。15×20×25cmくらいの栗の良材で¥15,000くらいします。
※予算が乏しい立場では殆ど利用しません。
②銘木店
〇工芸や高級建材向けの木材を扱う店で、店舗数は少ないと思いますが、お椀サイズに旋盤加工できる小さなサイズから、高級床柱のような長尺物まで揃えていて魅力的です。①の小売りよりも低価格です。
〇産地もはっきりしていて、専門家が伐採後何年もかけて乾燥させているので、狂いがなく、すぐ加工できます。
〇15×20×120cmくらいの山桜の良材で¥15,000程度で、お椀なら15個くらい作れます。
〇ネット通販を扱っている店もあります。
×それでも高価です。練習用などにはもったいなくて使えません。実は私も最初に購入した材木を使い切っていません・・・。
※熊谷市「竹内欅材店」http://www.keyaki-t.jp
③原木市場
〇街中には存在しませんが、山近い地方にあります。様々な理由で山や、街中の整備事業や個人宅で処理された樹木の枝葉を落として仕入れられた「原木丸太」を販売しています。「市場」ということで業者が買付しますが、大抵個人での購入も可能です。
〇とにかく価格は安いです。(高級銘木は別ですが・・・)ひと抱えもあるまっすぐな山桜丸太4mでも¥5,000程度です。
×200kg近い丸太を運ぶのには、積載力のある車両・運搬道具、現場で切断(玉切り)するチェーンソーなどの工具が必要です。何よりも体力。
×購入後十分に乾燥させる場所と時間が必要です。私が市場で仕入れた材木は4年経過(欅などは10年ともいわれます)でやっと使い始めました。
×自然乾燥は非常に難しく、割れ、ひび、虫害対策が必要で、結果として無駄も出てしまいます。私の場合、桜で利用可能率は6割、欅は4割もいかないかも知れません・・・。せっかちで未熟なので(*_*;
原木市場の所在についてはWEBで検索できます。
④森林組合
森林管理をしている事業体です。群馬県上野村森林組合では村全体で木工事業に取り組んでいて、居住されている木工作家の方々にも工芸品生産のための加工木材を供給してます。
電話問い合わせで確認すれば、加工された原木や半加工品などを出していただけるかも知れません。
〇求めやすい価格が魅力です。
〇扱っている樹種、数量とも豊富です。
×現地までのアプローチは遠いので交通費はかかります。
×店舗は土日も開けていますが、森林組合は平日しか稼働していません。
※上野村森林組合
http://www.ueno-shinrin.org/gaiyou.html