びーすけ工房でひとやすみ

思うことをびーすけ工房からお送りします。

人間クラウド

 Youtubeなどのメディアの進展を見ていると、かつてのマスコミという言葉の空しさを感じます。
 
 現在東京新聞を読んでますが、その選択は広告量よりもまだ読むに値する記事があるからです。他の商業新聞は殆ど広告紙になってしまったので、もし東京新聞もそうなったら新聞購読は止めます・・・。
 
 ついこのあいだまで、私たち個人は世界からは隔絶されて、政権を頂点とする社会構造の中で、情報収集→編集→配布をする企業をとおして世界を眺めていました。それだけに、日常を中断しての個人旅行の新鮮さがありました・・・。
 
 インターネットの〃無秩序〃な拡大、拡散は、体の一部のような小さな端末によって、個人個人が勝手に編集した情報を世界に氾濫させてます。
 
 これまで傾向の異なるマスコミの意識操作に左右されていた私たちが、ネットアクセスでは自分の判断で物事を判定する必要に迫られてます。
 
 3年ほど前、当時のトランプ大統領が再選に負けた はらいせに、ネット上で〃国会乱入〃を呼びかける事件がありました。その罪は現在追及中ですが、ネットがなければこんな事件は起きませんでした。
 
 現在多くの犯罪がネット上で発生してます。
 
 今後、AIが誰の端末にも実装されれば、いよいよ世界は人の頭脳を飛び越えて、誰もが世界を騙せる事態となり、手段である機械による精神支配の時代になります。
 
 人間の生み出すすべての生成物を、機械による分析→編集→拡散に委ねてしまえば、狭い意味での「可能性」という言葉は辞書から消えます・・・。
 
 
 この間、マイナカードをめぐる日本のみっともない事態は、殆どがヒューマンエラーによるもので、その原因は日本社会全体にある〃躊躇〃が原因であるように思えます。
 
 歴史を振り返ると、この国の歴史は常に海の向こうからやってくる新しいものへの 躊躇(時に反発)→吸収→改造→順応の繰り返し、オリジナリティはありません。
 
 なにもかも
 
 現在の状況も同じです。
 
 唯一の違いは、経験したことのない「高齢化」→「少子化」→人口減少→終わりの始まり
 
 これも受け身の歴史であることの結末です。
 
 
 そんな宿命にはお構いなしで、ネット上では情報爆発が起きていて、あらゆる人間の幸不幸、悲喜こもごもで充満してます。
 
 どんな方向に進もうとも、もう引き返すことはできません。
 
 太古から育んできた「倫理」がかろうじて権力構造の決まり事の中に生きていて、それがぎりぎり現状を支えていますが・・・
 
 自然環境破壊とネット上の「人間クラウド」の壊滅的な秩序崩壊が起これば、
 
 なんか、、もうその先のことが創造できません、いや想像すらできません・・・